リカレント recurrentってご存じですか

「リカレント教育」という言葉を最近になってまたよく聞くなぁ、という気がしていました。

ざっくり言うと「仕事に活かすための生涯教育」のことなんですが、でもでも、英語で言うと「リカレント」recurrent の部分は、「生涯」とか「人生」という意味では全くないのです。

 

recurrentとは、「再生する」や「再発する」「繰り返し起きる」という」意味です。

リ・re はリピート(繰り返す)とか、レビュー(再び見返す・思い返す)とか、レプリカ(同じものを複製する)とかの、「繰り返す」「戻る」とかの意味の"re"

 

そして、カレントcurrentは、おおもとの意味は「時の流れ」や「電流の流れ」、から派生して「今現在のこの流れ」みたいな意味です。「世論の動向」とか「今現在流行中のファッション」とか「時価」とかの時に、カレントcurrentを使います。

なので、総合すると、「リカレント」recurrentは、今の流れが繰り返しやってくる、という状況です。

 

「リカレント教育」とは、生涯にわたって、勉強と就労を繰り返す教育制度のことなのです。

学校を卒業して仕事についても、必要に応じてまた学びの期間に入り、それを生かしてまた別の仕事に就く、それを繰り返すことをリカレント教育、といいます。

デンマークで、給料保障をうけながら学び、転職する制度があるという話を「雇用のフレキシセキュリティ」というブログ記事で書きましたが、あれもリカレント教育の一環ですね。

 

実は教育学部出身なので、私が学生のころ(遠い昔です)に、すでに「リカレント教育」という言葉はありました。その当時は一般的にはあまり有名な言葉ではなかったと思います。私が行っていた学校がミッション系の大学で、欧米人の先生や学生が多かったので、そうでない他の学校よりは、リカレント教育の意識は高かったのかもしれません。

そう、リカレント教育は、終身雇用ではなく転職が当たり前の欧米では早くから認知されていましたが日本ではなかなか意識の高まりがありませんでした。

そして、当時の私にとっても、なんだかぴんと来ない言葉でした。

なぜならその当時の私は、というかその当時の日本人のライフタイムの考え方は、

・人生の最初にだいたい20年くらい教育を受ける期間

・それから就職してだいたい40年くらい、ひとつの職場で働く期間

・退職して、10年か、長くて20年くらいは、ゆっくりのんびりする期間、

それでおしまい、でした。

終身雇用が当たり前だった当時の日本では、学校を卒業した後になにかを勉強する、という考え方はあまり広まってなかったんですね。

せいぜいが、退職したお年寄りが、時間があるからちょっとボケ防止に勉強でもしてみるか、とか、専業主婦の奥様が、カルチャースクールで何かを学ぶという程度。

 

がしかし、世の中は変わり続けています。

経済社会は急激に変化し続け、あら大変、今持っているスキルや知識は、日々古くなりつつあります。

パソコンやインターネットの普及で、それを実感した人も多いのではないでしょうか?ほんの10数年前くらいまでは「パソコンなんて使わなくても」と頑固に言い張っていた先輩はどこにもいたものですが、さすがにもうその言い分はあまり通用しない世の中になってしまいました。

そして、せっかく覚えたパソコンも、新しいソフト、新しいツールが続々と出て、世の中のビジネスの常識はめまぐるしく変わり、私たちは日々新しいことを学び続けないとどんどん取り残されてしまう、という状況に置かれています。

 

あれほど当たり前にあった日本型終身型雇用も、以前から徐々にその傾向はありましたが、このコロナ禍で一気に終わりを迎えそうな気配です。

 

さらに、いつのまにやら平均寿命はぐんぐん伸び続け・・

退職した後はのんびり・・とも言ってられないくらいになりました。

60歳で退職してしまったら、そのあとは、長くて20年、だったはずが・・、どうやらもう40年くらいありそうな気配。のんびりしているだけにはずいぶんと長すぎる時間です。
あまりにも時間がありすぎるし、お金のことも気になるし、退職後も学び続け、世の中にがんばってついていって、なにがしかのお仕事もしないといけなぁ、という感じですよね。

 

さらに、戦後の高度成長期に隆盛を極めた工業が変わりつつあります。大量生産・大量消費で回ってきた経済ですが、いまや時代はサステナブル。モノを消費してまわす経済は終わったのです。これからは知識と情報が経済を動かします。なにかモノを買うことが「豊か」であった時代から、情報に価値がある時代。「学ぶ」ことで「知的である」「知識をためる」ことで、「心が豊かである」ことの価値もたかまっている時代。

 

どうやら日本にも、安心して生活するために、そして心の豊かさを得るためにも、一生涯学び続ける社会がやってきたようです。「一億総活躍社会の実現」という目標もニュースで聞いた気もしますが、好むと好まざるにかかわらず、とにかく一生学びは続くようです。

どうせなら、楽しみたいものですよね。

「学ばなければならない」という後ろ向きではなく、自分の心も、そして少し懐も、豊かにするために、日々を楽しむために、生活の中に学びを取り入れていきたいものです。

 

一生学び続けるための教育がリカレント=recurrent、それが実は「再生する」という動詞なのって、なんだかとてもいいなぁ、と最近思うようになりました。なんか、負けない、くじけない、しなやかさを感じさせますよね。

 

ということで(笑)

アイキャリアビジョンでは、まさにお仕事のためのリカレント教育、そして、知的になることで心を豊かな人生をおくるための講座をたくさんご用意しています。

 

もちろん、すっかり大人になってしまった方への英語講座もありますよ。

学びのある生活、アイキャリアビジョンではじめてみませんか?

 

 

posted by 英語担当 加純

 

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