銃とマスクとニュー・ノーマル

レジ袋有料化に対応するために英字新聞で作った生ごみ袋活用試用中ですが、キッチンの天板が白いため新聞のインクがついてしまって、毎日使い捨てメラミンスポンジでの掃除が欠かせなくなってしまいました・・。果たしてこれはエコになっているのか?いまいち納得できていない英語担当・加純です、こんにちは。

 

日本語では「新しい生活様式」と名付けられた、三密を避けたりテレワークを積極的に取り入れたり、というスタイルは、英語では

New normal (ニュー・ノーマル)という呼び方が定着したようです。そのまま訳すと「新しい普通」ですね。意識しなくても、新しい生活様式的行動をノーマルなこととして普通に実践できるといいですよね、と思います。

 

ただ、日本では「新しい生活様式」のほぼ中心的存在となっているマスクの着用は、海外の中でも今までマスクの習慣がなかった国々ではなかなか根付くのが難しそうです。

たしかに、もともと付け心地のいいものではありませんし、夏になってきて、さらにつらくはなってきましたよね。混んでない屋外ではできるだけ外すなど工夫をしながら、日本の皆さんはなんとか頑張ってマスク着用しています。

 

もともと、私たちは学校生活の中で給食の準備時間にはマスクをする、とか、冬の咳が出やすい時期にはマスクをする、という習慣がありましたし、何と言っても花粉の飛ぶ時期には花粉症の方々はマスクなしでは過ごせなですし、マスクというのは衛生エチケットであり、また自衛の手段であったわけです。

 

しかし、世界はそんな国ばかりではありません。

アメリカでは、マスクを義務化するかどうかは州によって対応が異なりますが、何事も義務化して強制される=自由を奪われることがとにかく嫌いな人も多いので、それぞれの州でひと悶着あっているようです。いや、別に義務化しなくても・・こんな時くらい感染予防のためにマスクくらい言われなくてもすればいいやん、とお思いでしょうが、義務化なしにマスク着用率をあげるのはほぼ無理な気配です。

それも、どうやら、ただ単にマスクに慣れていないからマスクが嫌い、そしてそれを強制されるのが嫌、という理由だけでもなさそうなのです。

その背景には、そもそもマスクで顔を覆うことにたいしての認識の違いがあります。

私たちが、公衆衛生のため、自衛のためにマスクで顔を覆うのに慣れているのに対して、

アメリカでは、顔を隠すこと=何か犯罪をおかそうとしている人、というイメージがあるようです。そもそもマスクなんかで顔を隠すのは、銀行強盗や泥棒のやることだ、という認識が根底にあるみたいなんですね。

 

さらに、実際に犯罪率も高く、銃社会でもあること。

日本で、人々のマスク着用率が上がれば凶悪犯罪が増える、と考える人はほぼいないように思いますが、アメリカではその不安が実際にあります。上の動画の中でも銃を売る店に努めている女性が「マスクをつけた人に銃を売るなんて馬鹿げている」と言っていますね。

 

また、そもそもアメリカの社会の成り立ちとして、上からの秩序の押し付けによる統治ではなく、市民一人ひとりが秩序だった社会を形成するべきである、という意識があります。アメリカで銃の乱射による被害が後を絶たないのに、いまだに銃規制がなされないのもここに起源があります。政府の圧制に支配されないためには、市民が能動的に全体の福祉を追求できる社会を作りあげなければならず、そのためには銃が必要である、という考え方です。

 

有名な合衆国憲法修正第2条です、“A well regulated Militia, being necessary to the security of a free state, the right of the people to keep and bear Arms, shall not be infringed” 

「よりよく規律をたもった民兵は、自由な州の安全にとって必要な存在であるので、人々が武器を保持または携帯する権利は侵されてはならない」憲法にこのように書いてあるのです。

 

人々は、自分たちの社会のためにいつでも自主的に立ち上がり自由を勝ち取り権利を主張すべきもの。

 

アメリカでの感染拡大状況を見ていて、こんな時にデモなんかしなくても、とか、マスクつければいいのに、と言うことは簡単ですが、マスクの普及率の低さと、アメリカでの銃の存在というのは、どうやら切っても切れない関係にあり、それは、人の在り方、社会の在り方と深く深くかかわっていて、「マスクくらいすればいいのに」と簡単に片づけられるものではないようです。

 

 

 

 

さてさて、「新しい生活様式」をあらわす"new normal"の「ノーマル」は「普通」という意味ですが、その「普通」の中に「正常である」という意味が強く入っています。「正常」であり「通常」であり「一般的」をさす言葉が「ノーマル」です。

日本語で異性愛者をあらわすのに「彼はノーマルだから」と言ったりすることがありますが、英語話者にHe is normal. というと、ひどく顰蹙を買うと思います。それは、異性愛者をnormal「正常」と定義づけると、同性愛者はabnormal「異常」である、と定義づけてしまう危険があるからです。「彼はノーマル」ではなく「彼はストレート"straight"だから」という表現は、覚えておいたほうがよさそうですよ。

 

 

 

posted by 英語担当 加純

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