アナ雪とレミゼと日本人であること

第92回アカデミー賞の発表・授賞式が2月10日にアメリカで行われ、その中でアナと雪の女王2のテーマ、"In to the unknown"を世界各国のエルサ役が自国の言葉で歌うパフォーマンスが披露されました。日本からは松たか子さんが出演され、「オスカー授賞式で初めて歌声を披露した日本人」となった、と報道されていましたね。

オスカー授賞式は毎年楽しみに見ているのですが、世界の大舞台で世界中のエルサ役に交じって松たか子さんが出られると聞き、どのように映るのか、どれくらい映るのか、他の方と比べて歌声はどうなのか、ワクワクドキドキで例年よりもさらに期待してみてしまいました。

動画をご覧いただくとわかりますが、決して歌うpartは長くはありませんでしたが、いつものようにとてもナチュラルで、しなやかで、それでいて力強い松たか子さんで、とてもすてきでした。

 

これを見ていて思い出したのは、1995年のミュージカル、レ・ミゼラブル10周年記念コンサートです。

1985年にロンドンの劇場で始まったミュージカルのレ・ミゼラブルは大人気を博し、世界中で上演され30周年を超えた今も愛され続けていますが、その10周年記念コンサートで、世界中の主役のジャン・バルジャン役が一堂に会し「民衆の歌」をそれぞれ自国の言葉で歌うというパフォーマンスがありました。日本からは加賀丈史さんが参加され、17人のジャン・バルジャン、うち16人が白人で、加賀さんだけが唯一のマイノリティ、アジア人でした。加賀さんはとても背がたかくてらして、元々俳優さんですから二枚目ですし、世界中の白人バルジャンに囲まれてもいっさい見劣りもせず、舞台中央でとても堂々と素敵な歌声を披露してくださり、同じ日本人としてとても誇らしく思いました。

 

私たちは、日ごろは自分たちが小さな島で単一民族で暮らしていることをあまり意識もしていませんが、こうして「世界」の中にポツンと一人日本人が入っているのを見ると、急に自分が日本人であることを思い出し、その方に心を寄せ「頑張れ」と応援したくなりますね。

 

今年は東京オリンピックもありますし、日本人であることを意識し、一国民として日本という国の在り方を考えたり、日本の一員として自分に何ができるのか考えたり、純粋に人を応援したり、という機会がうんと増える、そんな年になりそうな気がしています。

 

さらに、どんなに言葉が違っても、こうして一つの作品の心を理解し、愛し、力を合わせることが出来る姿を見せてもらうと、言葉や文化の壁はあるけれど、お互いに歩み寄る気持ちさえあれば、世界中が理解し合える可能性はきっとある、と、そんな夢を信じさせてもらえる気がしました。

 

posted by 英語担当 加純