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仕事を探すときの思い込みに気づく

 新型コロナの影響で、現在職を探している人にとっては求人数の減少が気になるところだと思います。とはいえ、実際には求人が全くないわけでもありません。

 それにもかかわらず、求人一覧を流し見て「仕事がない」と話している人を多く見かけます。

 その発想になってしまうのは、もしかしたら3つの固定観念が邪魔をしているせいかもしれません。

 

 1つは、自分には採用されるような能力がないと思い込んでいること。これについては、自分のこれまでの経験や特性を具体的に洗い出し、自分自身を納得させる必要があります。漠然と考えているよりも具体的に出していくと実は宝の山のように出てくる場合が多いのです。厚生労働省の推進するJOBカードを使うのはお勧めです。そうして洗い出したうえで、更に求められている能力は何なのかを考えて付け加えていったり、実際に持っているものを表現する練習を積む必要はあるでしょう。また、仕事内容を良く知らずに勝手な判断をしている場合もあります。

 

 2つ目は、これまでの日本の仕事観で、一度就職したらその場所で働き続けることが「正しい」という考え方です。

 このように思い込んでいると、どうしても就職を決めることに必要以上に慎重になってしまうでしょう。

 もちろん、安易に転職することをお勧めしているわけではありません。確かに働き続けたほうが良いことが多いし、ある程度続けなければわからないことも沢山ありますから。けれども、就職に失敗したら大変だと思い込んで慎重になりすぎて動けない方が実はリスクが高いし、一旦選択したからと言って自分の人生を諦めてまで漫然と続けることは決して正しいこととは言えないでしょう。人生を満足いくものにする為に、それぞれの人生の転機に次のステップを考え行動するのは当然のことだからです。

 

 そもそも、生きて経験するすべてのことが人生のスキルになります。

 何もしなくても歳は取っていくので、何もしないことがもっともリスクが高いのです。

 

 3つ目に、働くということを考えた時、次の2つを一緒に考えてしまうことです。

・収入を得ること

・生きがいを得ること(好きな仕事という表現をする人も多いですね)

 

 もちろん、特性にぴったり合っている仕事の方がパフォーマンスが高くなり認められるので収入にもなりやすい。それに自分の満足感も増すから、2つの項目の両方を満たしてしまうこともあります。最初からそんな仕事に巡り合えればラッキーです。採用側に見る目があるなら、応募した時の採用率も高いでしょう。ですからそれを目指すのはもちろん大切だけれど、うまくそのような仕事に巡り合えるとは限りません。

 両方を求めすぎて大切な経験の時間を逃し続けているなら、この2つを分けて考えることが必要です。いきなり両方を求めないことです。

 

 まず収入だけを考えたなら、一定の収入を得ることで、別のやりたいことをする予算が出来るでしょう。又は生活を安定させることで時間を稼ぐこともできます。

 ある仕事をすることで、何かのスキルを身につけ、それが自分のやりたいことに結び付くこともあります。最初から収入は度外視で、スキルを身につける目的で計画を立てて仕事を探すのもよいでしょう。

 また、どんな経験も実はスキルになっていきますから、何も期待せず始めた仕事でも一生懸命働いていれば、思いがけないスキルが身についていたということだってあります。

 

 「収入」も「時間」も「スキル」も、結果的に何に使うかと言えば「生きがいを得ること」の為です。

 

 求人票の条件を見たときに、自分の求めるどれか一つしか満たせない仕事だと思って始めてもいいのです。

 だんだんに目的を満たせるように、方向性を間違えさえしなければよいのです。大切なことは、思い通りにならない状況でもくじけずに自分を磨く努力を怠らないことです。

 そうやって、目的を満たそうとする過程では、所属する場所や仕事を変える必要がある場合も出てくるかもしれません。その時にも目的地に向かって方向性を間違えさえしなければいいのです。

 どんな時も、目の前のことに真剣に取り組むことが自分の周囲を助けることにつながり、目的を持って日々を過ごすことが自分を助けることにつながります。

 

 人生の目的は、自分の人生に満足することだと思います。

 

 それは、人生の目的であって、仕事を選ぶときの基準でなくてもよいのです。